2022.12.28
【企業インタビュー】オリバーソース
2023年で創業100周年を迎える神戸ソースメーカー、オリバーソース株式会社。最も有名な「どろソース」の誕生秘話や、Co-Studioと一緒に取り組んだ製品リブランディングプロジェクトなど、様々なお話を伺いました。
オリバーソースの経歴
—— まずは簡単に自己紹介と、自社紹介をお願いいたします。
道満達彦と申します。現在父が3代目を務める老舗ソースメーカー「オリバーソース」で取締役として働いています。
オリバーソースは1923年に神戸で創業した会社で、来年で創業100周年を迎えます。
そもそも神戸市は日本で1番ソースメーカーの多い地域だと言われていて、日本で最初に国産ウスターソースを発売したメーカーも神戸にあります。
弊社も同様にウスターソースを販売していましたが、1948年に日本で初めてとろみのついたソースである「オリバーとんかつソース」を発売致しました。そうして他企業にはなかった唯一無二のソースを販売してきました。
via oliversauce.shop
そして、1993年にオリバーソースの代表的な商品である「どろソース」を発売します。
このどろソースの始まりは、ウスターソースを製造する際に出てしまう副産物に価値を見出したことがきっかけでした。
ウスターソースの作り方としては野菜・果実、砂糖、食塩、食酢や香辛料といったものを炊き、分離させた液体を取って出来上がります。
その際液体にならず、沈殿物として残った「どろ」と呼ばれる副産物を、どうにか利用できないかと研究し生まれたのがこの「どろソース」でした。
多くの企業はこの不要などろをなんとか減らせないかと努力する中で、弊社が生み出した「要らないものに商品価値を」という、今で例えるならばSDGsに近い考え方がどろソースを生み出すことのできたポイントだと思っており、長年愛される製品を作ることのできた理由だと思っています。
このどろソースの始まりは、ウスターソースを製造する際に出てしまう副産物に価値を見出したことがきっかけでした。
ウスターソースの作り方としては野菜・果実、砂糖、食塩、食酢や香辛料といったものを炊き、分離させた液体を取って出来上がります。
その際液体にならず、沈殿物として残った「どろ」と呼ばれる副産物を、どうにか利用できないかと研究し生まれたのがこの「どろソース」でした。
多くの企業はこの不要などろをなんとか減らせないかと努力する中で、弊社が生み出した「要らないものに商品価値を」という、今で例えるならばSDGsに近い考え方がどろソースを生み出すことのできたポイントだと思っており、長年愛される製品を作ることのできた理由だと思っています。
Co-Studioへの印象
——Co-Studioへの当初お持ちだった印象はどのようなものでしたか?
面白いというよりも学んだことに近い感覚ではありますが、デジタルツールを駆使して行われるディスカッションは道の世界だったなと思います。
ウィムジカルを用いたブレストのような、これまで使用したことのないツールを用いることで今までにない違う世界が見えたなと思いました。
他にもCo-Studioさんで働くインターン生のSNS講座はリッチな体験だったと感じていて、今自社がターゲットとしたい属性のリアルな声をコンサル的な形で聞けたのはとても良かったです。
SNSはずっと取り組みたいと思っていましたが、成功するかの不安な気持ちがあったり、そういった心理的ハードルが高く、なかなか始められずにいました。今回このメンタリングがなかったら未だにTikTokアカウントを開設していなかったかもしれません。
しかし並走してくれる人が近くにいることへの安心感があったり、背中を押してもらえたということもあって、Co-Studioさんと今回のプロジェクトを進められたことは良かったと思っています。
—— 一緒にプロジェクトを伴走していく中で、特に面白かったことなどがあれば教えて下さい。
今回弊社はアンカー神戸の主催する課題解決プロジェクトに参加しており、その中でメンターとしてCo-Studioさんにはお世話になりました。
Co-Studioさんを率直な言葉で表現すると「ガツガツと玄関に入ってくる」イメージです。
好奇心旺盛な方が多くて、なにより弊社の商品にすごく興味を持って下さっている印象がありました。
商品を売るためにはまず作り手が商品を好きにならないといけないと思うのですが、Co-Studioさんはどろソースに興味を持っていろいろなことを試してみたりもして下さって、それが心地よかったです。
これまではコンサルを受けたことがなかったので今回が弊社としても初の試みだったのですが、メンタリングを受けることで自社からは出てこないアイデアであったり、客観的視点だからこそ生まれる提案やヒントを多く頂けたこともすごく良かったと思っています。
まとめ:オリバーソースの思い
——最後に今後の展望や世の中に伝えたいことがあれば教えてください。
オリバーソースが来年創業100周年を迎えますが、ソース業界は年々消費量が減少している現状にあり、これには危機感を抱いています。
消費者の嗜好性変化といった市場のニーズに対して、今ある商品のリブランディングももちろん行っていきたいですし、違う調味料にも今後はチャレンジしていきたいです。
この記事を読んで下さっている皆様には、ぜひまずはどろソースを試してみてほしいですね。一度手にとってみてほしいというのが今一番伝えたいことです。
今回はCo-Studioさんには既存商品に関してメンタリングをしていただきましたが、新規事業など別のプロジェクトでもまたご一緒する機会があったら面白そうだと思います。
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