2023.10.23

Living Lab Camp - 新規事業の解像度を高めるコンセプトメイキング合宿を実施

Living Lab Camp - 新規事業の解像度を高めるコンセプトメイキング合宿を実施

Living Labとは

Co-Studioが「人の健康」と「社会の健康」に注力して推進しているプロジェクトの一つに、福岡県宗像市を舞台とした「N;town宗像プロジェクト」があります。N;townとは、ヘルスケアをテーマに集う地域の企業が連携し、仮説検証や事業創出を行いながら住民の健康をつくっていくためのプロジェクトです。
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弊社はこのプロジェクトをもとに外部R&Dの推進を活性化させるプログラム、「Living Lab」を運営しています。この「Living Lab」プログラムに参画することで、N;townのような現場を活用してR&Dの仮説検証を行い、地域住民からのフィードバックを基にアイデアを形成し、PoC(実証実験)を進めることが可能です。

7月末に大正製薬株式会社とLiving Lab Campを実施

Living LabでのPoC実施のため、その骨子策定を行うコンセプトメイキング合宿として「Living Lab Camp」を7月末に大正製薬株式会社と実施しました。
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Living Lab Campでは、大正製薬様事業部内から議論したい事業テーマを持ち込んでいただき、福岡県宗像市大島にある合宿施設にて事業案に関する知見の深い専門家を交えながら事業テーマの解像度をUPさせ、PoC実施のためのプランを作成しました。

なぜ宗像市で開催したのか

日本に数多くの自治体が存在する中、なぜ福岡県宗像市にてLiving Lab Campを行う運びとなったのか、その理由は大きく3つあります。

1つ目の理由は、宗像市が人口約10万人の都市であるためです。日本の市町村の約8割超は人口が10万人未満ですので、宗像市はPoCを行うためのモデルケースとして非常に相応しい環境を有していると言えます。

2つ目の理由として、弊社の子会社であるComunion社に宗像における水先案内人として支援していただけるため、PoCを行いやすいことが挙げられます。Comunion社は宗像市最大級のメディアである宗像経済新聞の運営を行っており、また行政とのコネクションを有しています。そのためPoCを行うための地域の受け入れ体制を整えやすい環境が宗像市にはあるのです。
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3つ目の理由は、今後宗像市でPoCを行う上で地域や住民の方々の雰囲気を新規事業担当者の方々に体験していただくことで、PoCコンセプトメイキングのイメージを掴みやすくするためです。

以上の理由から宗像市にてLiving Lab Campを開催することがPoCのコンセプトメイキングを行う上で最適であり、今回の合宿を宗像市で行うこととなりました。

Living Lab Camp 3つの特徴

続いて、今回開催したLiving Lab Campの特徴についてお伝えします。

まずは、合宿と並行して断食を行ったことです。断食には集中力・記憶力・免疫力向上やデトックス効果など身体に良い変化をもたらすと言われており、断食を行いながらコンセプトメイクを行うことでより質の高い議論を重ねることができました。

2つ目の特徴として、Co-Studioと繋がりのある事業テーマに詳しい専門家人材を複数人招集しコンセプトメイキングを実施したことが挙げられます。管理栄養士や自然体験ナビゲーター、お坊さんなど様々なバックグラウンドを持つ専門家人材からアドバイスをいただくことで事業テーマについて俯瞰的かつ多面的な検討を行いました。
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最後に、Co-Studio独自のワークショップ形式を活用しコンセプトメイクを行ったことが挙げられます。Co-Studioが行うワークショップでは、企業様が抱える悩みに合わせたオーダーメイドのワークショップをその都度設計していきます。今回の大正製薬様の場合、①事業案の解像度を高めたい②解像度を高めたのちPoCを行うための骨子を作りたいという2つのニーズを伺いました。

①に対しては、事業案を絵や図形等のグラフィックを用いて可視化させることで、事業案や事業で想定する顧客の解像度を高めることができる「グラフィックレコーディング」という手法を用いることで、抽象度の高かった事業案を、具体的にイメージできるレベルにまで落とし込みました。(グラフィックレコーディングを活用したプロジェクト事例)
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②については、様々なペルソナを設定し具体的にどのようなPoCを行うかを考えていく、という手法が一般的ですが、数多くのペルソナ像を短時間で人力で考え作成していくことは非常に骨が折れる作業になります。そこで新しい取り組みとして、生成系AIを活用することでアイデアの発散という時間のかかるフェーズを自動化し、発散したアイデアを収束させる役割を人が担う、という手法を取ることでより効率よくPoCの骨子作成を行うことができるようにしました。
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Living Lab Campに参加された大正製薬の新規事業担当者の方々からは「自分達のテーマの解像度が上がり次のステップが見えた。プログラム全てが体験型であり、楽しみながら様々な気づきを得ることができた。」「非日常体験の中で、新規事業を日常より奥深くまで探索できた」とのご感想をいただきました。
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短期間の合宿でのPoCのコンセプトメイキングは私たちにとっても初めての経験ではありましたが、PoCを行う現場で専門家を交えながらディスカッションを行うことで、短時間で効率よく事業案の深掘りやPoC実施のためのコンセプトメイキングをすることがが可能であると分かりました。

Living Lab Campを終えて

Living Lab Campを終えた8月に大正製薬本社に伺い、PoCを実施する案の絞り込みやPoCを行うスケジュール感などを共有しました。まずは策定したPoCの骨子を実現させることが次の目標ですので、弊社が得意とするスタートアップとの連携なども活用しながらPoCを行い、事業化へと一歩進めるお手伝いができればと考えています。

弊社ではこのような外部でPoCを行う場である「Living Lab」やPoC実施のための骨子を短期間で策定する「Living Lab Camp」といったサービスを新規事業開発を行う企業に向けて提供してまいります。

現在多くの企業から当サービスへ関心をお寄せいただいておりますので、詳細についてご興味のある方やご質問のある方は、ぜひSG Labへご連絡ください。

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